「仕入れて売る」ことの限界とは?小売から脱却する意義
ネットで仕入れてネットで売る──。これは誰にでもできるシンプルなビジネスモデルです。特にアリババやタオバオといった中国系プラットフォームを使えば、手軽に安く商品を仕入れることができます。スタートアップ期には有効ですし、実際に成功している人も多いです。
しかし、事業が少し拡大した頃から、こうした現象が起き始めます:
- 同じ商品を他店も取り扱い始めて価格競争が激化した
- 広告を打っても利益率が低く、運営コストだけが上がっていく
- メーカー在庫切れで、せっかく入っていた注文がキャンセルに
- メーカーの取り扱い中止によって、作り込んだ商品ページやLPがすべてムダに
これらは、すべて「仕入れ型小売」の構造的な限界によって生じる問題です。そして、仕入れ小売型のEC事業者のほとんどが、この「仕入れ販売の限界」に一度は直面したことがあるはずなのです。小売 脱却を目指す第一歩は、まさにこうした現実の課題認識から始まります。
価格競争から抜け出すには「仕組みの転換」が必要
ネット仕入れの商品は、模倣が容易です。そして誰もが「最安値」で売ろうとするため、どこかで必ず利益を削られる構造にあります。
だからこそ必要なのは、「誰も扱っていない商品」を持つこと。そして、その手段としてもっとも現実的なのが「OEMによる商品開発」なのです。
なぜ今「自社ブランド」を持つべきなのか?
自社ブランドを持つということは、「作る側」になるということ。これは単なる商品戦略ではなく、自社にしかない価値を提供する立場に変わることを意味します。
- 自社だけが扱う商品なら、価格を自由に決められる
- 在庫や販売ペースを自分でコントロールできる
- 長期的にファンを獲得できる
しかも、他社からのOEM受託や卸販売など、販路が広がる可能性もあります。もはや「販売者」ではなく「ブランドオーナー」として次のステージに進めるのです。
小売から脱却し「自社がメーカー」になるという発想転換
このとき、あなた自身が「メーカー」になるという感覚を持つことが重要です。つまり、「他社の商品を売る側」から「自社の商品を作って売る側」にポジションを変えるということです。これはまさに、小売からの脱却を実現するための構造改革です。
自社ブランド導入のノウハウは、すでに世の中に溢れています。
あなたはもう、何が売れて、何が売れないのかを知っているはずです。毎日販売現場に立っているからこそ、その経験値は「商品開発の種」になります。
自社ブランド製造の具体的な進め方は?
OEMと呼ばれる手法があります。OEMの実践的なステップや工場探しの方法、注意点などについては、以下の記事で詳しく解説しています:
また、ODMとの違いや、自社に合った方式の選び方については、こちらの記事も参考にしてください:
価格競争から脱却するには、仕組みを変えるしかない
ネット上の商品は、いずれ必ず模倣されます。同じ商品を並べて、誰が安く売るかの競争になる。これが避けられない宿命です。
だからこそ、「誰も同じ商品を扱っていない」状態を作り出すことが、価格競争から脱する唯一の方法なのです。そして、その手段がOEMであり、商品企画です。
この仕組みを取り入れることで、小売 脱却が現実のものとなります。
まとめ:「小売からの脱却」はあなたにもできる
OEMや自社ブランド化は、一見するとハードルが高く見えるかもしれません。でもそれは、販売経験がない人がやろうとするから。あなたにはすでに販売経験があります。その経験こそが最大の武器です。
「仕入れて売る」から「企画して作って売る」へ。この発想の転換こそが、価格競争を超えた、あなただけのビジネスを築く第一歩になるのです。
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