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EC事業者向けのヤマト運輸メール便に代わるサービスまとめ

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2015年3月31日をもって、ヤマト運輸がメール便の取り扱いを終了します。今までネットショップやオークションをやっていた方にとってなじみの深いサービスだっただけに、影響は大きかったと思います。EC事業者向けに、メール便に代替しそうなサービスをまとめてみました。ちなみにメール便の速達は9月末まで移行期間が設けられているようですよ。

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目次

メール便に代わる安価なサービスがない!

今までは1cm厚までなら82円で送られていたヤマト運輸のメール便。懸命に探しましたが、残念ながら同サイズのものを同価格で送れるサービスは存在しませんでした。唯一、おなじみの定形郵便が82円で送れますが、さすがにこれはサイズ的にも重さ的にも使えません。しかも追跡ができないと来たもんだ。お話になりゃしない。

メール便の替わりとして使えそうなサービス一覧

事業者サービス名称料金サイズ制限重さ・厚さ上限追跡差出し方法備考
JP日本郵便クリックポスト164円34×25cm以内厚さ3cm
重さ1kg
ポスト投函、窓口Yahoo!IDと
サービス登録が必要、
クレジットカード登録必須
個人向けサービス
事業者が使うには発行が非常にめんどくさい
JP日本郵便定形外郵便120円〜
重量制
3辺計90cm以内
(長辺60cm以内)
重さ4kg不可ポスト投函、窓口原則は信書専用。
現状ではあらゆるものが配達されている。
ポストに入らない場合は玄関渡しの場合あり
JP日本郵便スマートレター180円25×17cm
A5サイズの専用封筒に入るもの
厚さ2cm
重さ1kg
不可ポスト投函、窓口専用封筒を事前に購入
JP日本郵便レターパックライト360円
プラス510円
34×24.8cm
A4サイズの専用封筒に入るもの
重さ4kg
ライトは厚さ3cmまで
ポスト投函、窓口専用封筒を事前に購入
ヤマト運輸クロネコDM便基本164円
月間冊数により割引
11.5×23cm以上
3辺計60cm以内
(長辺34cm以内)
厚さ2cm
重さ1kg
集荷、営業所法人・個人事業主共に要契約
ヤマト運輸ネコポス基本378円
月間冊数により割引
23.0×11.5cm以上
31.2×22.8cm以内
厚さ2.5cm
重さ1kg
集荷、営業所法人・個人事業主共に要契約
ヤマト運輸宅急便コンパクト要見積り2サイズのみ
(24.8×34cm)
(25×20×5cm)
集荷、営業所専用ボックス(いずれも有料65円)使用必須
佐川急便飛脚メール便165円〜319円
重量制(左リンク参照)
3辺計70cm以内
(長辺40cm以内)
厚さ2cm
重量1kg
集荷、営業所法人掛売のみ
佐川急便飛脚ゆうメール便113円〜448円
重量制(左リンク参照)
縦34×横25cm以内厚さ3.5cm
重量3kg
不可集荷、営業所法人掛売のみ
配達は郵便局員による
なお、日本郵便の安価なサービスでゆうメールがありますが、原則、冊子や記録媒体に限られ、差出しの際、局員に中身を確認されます。また包装の外部に無色透明の部分を設ける必要があるなど、制約が多いので今回は外しています。

 

有望なサービスはクリックポスト、クロネコDM便

お客様とのトラブルを避けるために、荷物追跡は必須と考えると、最適なのは日本郵便のクリックポストかヤマト運輸のクロネコDM便ということになります。佐川の飛脚メール便もいいのですが、当社は現在において佐川急便に詳しくないということと、過去の紛失リスクなどを考慮して今回は言及しません。

クリックポスト(日本郵便:164円)

全国一律料金で、厚さ3cm以下、長辺34cm以下、短辺25cm以下のものを送れるサービスです。信書は送れませんが、「請求書などの無封の添え状や送り状は同封することができる」とあり、納品書については裸の状態で入れれば同梱してもOKと解釈していいでしょう。クロネコDM便と違って、オークションなどの商品を送れると明示されている点も安心です。

ただし、このクリックポストは、Yahoo!IDが必須となり、支払いについてはYahoo!ウォレットの登録が必要です。また、クリックポストでのYahoo!ウォレット決済については、3月現在クレジットカートのみとのことで、法人クレカが契約できない場合は利用が難しいかもしれません。税理士に聞いたところ、個人のクレジットカードを登録して、立て替え払いをしたということにして、そのカード明細で支払いを証明することで対応は可能とのことでした。
それから、提供者側は完全に個人向けのサービスと考えているようで、送料の決済手続きとラベルの発行は一件ずつ、紙に印刷していちいち切り取ってラベルを貼り付けなければならないなど、大量に送る事業者にとっては非常にめんどくさいです(笑)

クロネコDM便(ヤマト運輸:〜164円)

個人的に「メール便を体よく値上げしただけのサービス」と思っていますが、今まで1cm厚2cm厚と段階的だったメール便を、2cm厚までに一本化したサービスと考えて差し支えありません。送れるものもメール便とほとんど変わっていません。ヤマト運輸と契約のある方は、月間の差し出し数などによって割引もあるので、このサービスに移行するのが最適だと思われます。料金の見込みは こちらのページの中段「運賃目安検索」で検索できます。

このクロネコDM便ですが、原則「商品は送れない」との立場のようです。ただ担当ドライバーに確認したところ「補償がないことをちゃんとご理解いただいてご同意いただければゴニョゴニョ」と言葉を濁す感じだったので、ゴニョゴニョという感じです。つまりは今までのメール便と対応は変わらなそうです。またクロネコDM便、ネコポス、宅急便コンパクトともに、送り状発行システムB2での送り状発行ができるということで、今後、ネットショップ事業者の主流になるかもしれませんね。

ところで… メール便廃止の理由は、「信書を送ってしまう顧客のリスクを減らすため」だったはず(クロネコメール便の廃止について(ヤマト運輸))。対象を法人と個人事業主に限ったとはいえ、結局クロネコDM便も信書は送れないというのは変わっていませんので、顧客リスクを減らすためにメール便を廃止したというのは、いまいち説得力に欠けますよね(笑)

 

スマートレター、定形外郵便を利用する場合の注意点

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スマートレター(180円)、定形外郵便(120円〜重量制)は追跡ができず、また、上記のクリックポストとクロネコDM便と同様に補償のない配達方法のため、利用には細心の注意が必要です。クリックポストとクロネコDM便は追跡ができるので、ある程度こちらの瑕疵がないことを証明できますが、スマートレター、定形外郵便は、こちらが差し出しをしたことを直接的に証明できません。極端な話、商品を送っていなくても「送った」と主張できるし、購入者側からしてみれば、受け取ったのに「受け取っていない」と主張できてしまうのです。定形外郵便の窓口現金払いなら領収書などで間接的な証明ができるのですが、後納の場合は特に、こちらの義務を果たしたと主張するには根拠に乏しいと思われます。スマートレターに至っては、専用封筒を事前に購入するタイプですので、証明は困難です。レターパックなら追跡ができるのですが。

これらのトラブルを避けるためにも「配達保証がない」「汚損・破損の補償ができない」ということを明示して同意を取るなどの対応が必須と言えます。また、NP後払いなど、追跡番号が必須の決済方法を利用する場合は、スマートレターと定形外郵便は使えません。モバオクのモバペイ決済は追跡番号がなくても発送はできますが、顧客層が非常に若いので、定形外などの追跡番号のない発送をすると「送った」「送らない」のトラブルになりやすいという問題点もあります。

 

ヤマト運輸メール便の「速達は」9月末まで延長しているらしい

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photo credit: What's that?

当社の卸顧客のショップ様に重要な情報をいただきました。メール便は廃止されますが、速達のメール便に限っては、今年2015年9月末まで期限が延長されているとのこと。アナウンスされてはいませんが、ヤマト運輸に確認したところ、移行準備期間とのことで裏も取れました。とはいえ、廃止されることに変わりはないので、廃止に向けた準備はちゃんと進めておかなければなりませんね。

クロネコDM便に速達がないことから、おそらくヤマト運輸側のイメージとしては、メール便→クロネコDM便/メール便速達→ネコポスではないでしょうか。メール便の実質の値上げをした上で、宅急便コンパクトを導入することで今までの高いイメージを弱めてお得感を出したという印象を受けます。

廃止前 廃止後 値動き
メール便(普通) クロネコDM便 82〜164円→一律164円(実質値上げ)
メール便(速達) ネコポス 185〜267円→一律378円(実質値上げ)
宅急便60サイズ以下のもの 宅急便コンパクト (実質値下げ↓)

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