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Telex Release、Surrendered B/Lとは

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前回記事で、輸入貨物を受け取る際に、B/Lの原本が届かず、貨物が迅速に受け取れないケースがあるということを説明しましたが、これを回避するためにSurrendered B/Lというものを活用します。古い言葉ですが、このような取引方法はTelex Releaseと呼ばれ、複写されたB/Lを使って貨物の受取りをすることができるというものです。

photo credit: SMS TTY via photopin (license)

 

目次

Surrendered B/Lの概要とメリット

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photo credit: surrender lettering tattoo via photopin (license)

貨物を港で受け取るためには、輸出者から受け取ったB/Lの「原本」を提示する必要があります。しかしながら、紙切れ一枚とはいえ、海を越えてそれを運ぶ以上、日本側で受け取るまでにかなりの日数を要してしまいます。近年では、船便であっても到着までの日数が短縮されてきているので、B/L原本より商品が先に港に届いてしまうケースも多く発生します。
このようなことを防ぐために、Surrendered B/Lというものを使います。もっとも、Surrendered B/Lという書類があるというわけではなく、「B/L原本が現地で回収されました」というスタンプが押されただけの複写されたB/Lということです。輸入者向けのブログですので、輸出地側の細かい手順は省きますが、輸出者は輸入者に対して「スキャンした『Surrendered』または『Telex Release』のスタンプが押されたB/Lのコピーを電子メールで送る」「FAXで送る」などといった手段で、それを送ります。受け取りに必要なB/Lの原本は、そのまま本船に積み込まれますが、輸入者は、そのB/Lのコピーを提示するだけで貨物が受け取れるようになります。

B/Lを受け取るまでの時間を短縮できる

説明するまでもありませんが、B/Lそのものを郵送で送るより、メールやFaxで済むので受け渡しは一瞬で完了します。あとは、輸入港に貨物が到着するのを待つだけです。

B/Lを受け取るためのコストを削減できる

書類一枚とは言え、郵送でも比較的大きなコストを要します。メールやFAXで済むのならそれに越したことはありません。

 

Telex ReleaseとSurrendered B/Lは違うものなのか

Telex Releaseという言葉が使われることがあります。昔、まだ通信手段が発達していなかった頃、貿易のやり取りにテレックスが使用されていた名残と言われていますが、Telex ReleaseとSurrendered B/Lはほぼ同じ意味で使われています。イメージとしては、Telex release は、Surrendered B/Lを使用した受け渡し手段そのものを指すのに対し、Surrendered B/Lは、複写されたB/Lのことを指すという理解で良いのではないでしょうか。

 

Telex Releaseで送って欲しいと先方に伝えるには

輸出者によっては「Telex Release」という言葉で通じないこともありますが、「Could you send us surrendered B/L not the original B/L?」「Surrendered B/L would be appreciated.」などの文章で通じるはずです。当社と取引のある工場では、何も言わなくてもSurendered B/Lがメールで送られてきますが、中にはこちらから特に指定しないとオリジナルを郵送してくる場合があるので注意が必要です。

ただし、このSurrendered B/Lは、原則として信用状(Letter of Credit)取引の際に使用することはできません。

 

 

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